公益社団法人 酒田青年会議所
第48代理事長 櫛引 柳一
私たちのまちが継続的な人口減少で活力を失っている中、まちの人々は10年後・20年後も現状がそのまま継続するかのような錯覚をしています。
私たち酒田青年会議所は、地域社会の発展を図り、会員の連携と指導力の啓発に努めるとともに、国際的理解を深め、国家及び世界の繁栄と平和に寄与することを目的とする能動的な意識変革団体です。私たちがまちの生き残りを懸けた変革をしないで誰がそれを達成できるのでしょう。自己研鑽と、必要な行動は全て行うという覚悟に裏打ちされた実践的導きで、ひとが活力を得、まちに活氣があふれてくるのです。今、私たちひとりひとりが自らこのまちの最後の砦であると、愛するまちや愛するひとの未来に責任を持ち、安穏と現状に留まろうとする自らの弱い心に闘いを挑み続け打ち克たなければならないのです。
私たちJAYCEEの活力と覚悟ある実践でまちに必ずや活氣を取り戻します!!!
東北青年フォーラムは青年会議所の東北地区大会として1953年に始まり、毎年時代に即した青年会議所運動展開を発信してきました。この東北地区における最大の運動発信機会は、酒田青年会議所OBの先輩たちが誘致すべく行動した想いを連綿と受け継ぎ、2012年度白旗夏生理事長のもとで酒田主管が正式決定しました。
私自身、青森県で生まれ山形県にて育ち秋田県で学び人生の宝物である様々な思い出を東北の地で享受してきました。東北地区協議会にも2011年と2013年に出向させていただき、多くの東北JCの同志と輝く東北の実現に向けた活動運動を行う中で、東北に深い愛情を抱いております。
私たちは、多年にわたる多くのひとの想いの結実であるこの東北青年フォーラムin湊町酒田を必ず大成功に導くため、東北青年フォーラム実行委員会のリードに従い、ひとりひと役の責任を自覚し行動します。
そして、アテンダンスや外部へのPR機会には全メンバーで各地を訪問し、参加していただく意義と地域の魅力を、情熱とおもてなしの心で発信いたします。
私たちは東北JCの一員として、東北青年フォーラムin湊町酒田の開催を通じて、私たち酒田青年会議所メンバーの活力と東北全域を結ぶ「結」の精神で、活氣に満ちあふれた「輝く東北」を実現します。
まちの人口最適化のため、労働力不足や少子高齢化対策、地域の婚活推進が喫緊の課題であります。20歳から40歳という会員年齢である私たちが包括的かつ継続的にリードしていく必要があります。
私たちは報酬以外の満足度が高い地域を目指し人口減少に歯止めをかけるために、女性の両立支援から企業の時間あたりの生産性を上げ、残業が当たり前の日本の働き方を見直しワークライフバランスを最適化します。
そして、高齢者の活躍を推進するために、地域のひとと高齢者の繋がりを継続的に深化させていく仕組みと健康に活動できる仕組みを体系的に創出する「ヘルスソーシャルキャピタル」を地域が実践していくよう導きます。
私たちは国内にとどまらず国外にも目を向け、地域が存続しうるような人口最適化策を講じてまいります。
山形県唯一の港湾である酒田港は、1492年港としての機能を有してから522年が経ち、かつて「西の堺・東の酒田」とまで言われ湊町文化で賑わった歴史があります。 最近では高速道路の整備計画も進み、発生する新しいニーズを酒田港でどう取り込むのかについても正しい見識を持つ必要があります。また私たち青年経済人が「地域のたから」である酒田港について他地域の方々にその歴史や未来を語りポートセールスできるよう学び発信する必要があります。
私たちは酒田港の親水機能を発展させるために、観光客や交流人口拡大による地域活性化について、国際交流・憩い・レジャーなどを考慮した事業展開を推進します。
そして、物流機能の充実、安定的な物流ルート確保による産業振興など、高速道路の整備が進んだ時に発生する新しいニーズを酒田港で取り込み発展に繋げていく施策や、東日本大震災時に実証された災害時の救助活動の円滑化や輸送ルートとしての機能分担なども検証し、北東アジア経済圏の繁栄に寄与できる防災拠点としての役割につき、行政や関係諸団体とともに協議検討し発信していきます。
私たちが、酒田港の歴史や現状と課題そして酒田港長期構想に基づいた正しい見識を持ち、行政と協力して遥か遠くを見据えた運動展開と情報発信を行うことで、酒田港の発展から活氣あふれるまちを実現します。
私たちが暮らす酒田市や遊佐町には素晴らしい歴史・伝統・文化がありますので、これを私たちが「地域のたから」のセールスマンとして海外に赴きお互いを知る機会を創出し、世界の繁栄に必要とされるまちを創り上げていく必要があります。
また、2014年は山形青年会議所主管でJCIASPAC山形大会が開催されます。個と個の交流、世界と地域の交流を通しての有益な情報交換、相互文化理解は、グローバル社会を生きる私たちにとって今日まで培った精神を発露、発展させていく民間外交の最高の機会でありますので副主管として全力で支えるとともにこの機会を活かし国際感覚を養います。
私たちが誇るべき「地域のたから」を存続させるためにも、世界的な需要喚起や価値認識につき、私たちが国際感覚を持ち人的・物的な交流の橋渡し役となり確かな継続努力を展開します。他国との人財や文化交流を深め、お互いの地域の特性を活かしあう未来に向けて地域の存在感を増していくことが、世界の繁栄に寄与する地域としての存続を確固たるものにしていきます。
私たちは酒田や遊佐の歴史・伝統・文化を語れるでしょうか。自分の住む地域の歴史・伝統・文化を語れないのはその地域が滅びる兆候であると考えます。私たちは元より地域の未来を担っていく子どもたちにも興味関心を引く手法を用いて、未来にわたり継続した歴史・伝統・文化継承の必要があります。また、酒田市総合文化センター市立中央図書館の一部壁面が崩落する危険性がある現状や、国交省が地方都市の住宅や商業地などを中心部に集約し「コンパクトシティー」を推進している現状を鑑み、山形県立酒田商業高等学校跡地を酒田市固有の歴史・伝統・文化発信や防災拠点として、交流人口拡大に寄与する集約型の未来創造施設にする必要があります。
私たちは、世代間で歴史・伝統・文化の伝承が行われていない現実を改善するために、漫画世代や活字離れも著しいといわれる世代の視覚と感性に強く訴え興味を持ち読むことができる歴史書を製作します。
そして、不易流行の視点を確かに後世へとまちの歴史・伝統・文化を紡ぐために、酒田の歴史や暮らし方を出発点とした新しく豊かで魅力的な「持続的に発展するまち」の未来構想や歴史書を広く継続的に発信します。私たちが地域の誇るべき歴史・伝統・文化を未来に向けて護ることで、まちのひとが自らの特性を活かし世界の繁栄に寄与するための主体性を確立します。
いじめで多くの未来ある子供たちが本来あるべき心身の健康を損なっています。いじめの防止は、地域全体が自らの問題として切実に受け止め、徹底して取り組むべき重要な課題であります。また、子供の貧困や児童虐待の問題も深刻化しており、将来的にニートやひきこもりを生む関連性も指摘されています。未来ある子どもたちは地域で大切に育むべき宝物として私たちが率先してこれらの問題に立ち向かう必要があります。
私たちは、いじめや子供の貧困・虐待についての正しい知識と、ひとりひとりができることを学ぶために、一般市民公開型の機会を設け情報共有と問題提起を行います。そして、地元の学生や教育者たちと協力し、子供が親の貧困により将来の可能性を失いかけている現状に対し学習支援などを行う場を創造します。さらに、児童虐待防止について地域における啓発活動を行い、背後に潜む家庭や就業環境の問題や解決策についても学び発信していきます。
また、これらの問題に対して、子どもたちの思いやりと良識に基づく共通感覚を育むために、わんぱく相撲も最大限活用し、自らの痛みで他人の痛みを学ぶ強い心と体を鍛えます。
世の中には色々な個性を持った人たちが存在し、それぞれに自らと自らが愛するひとたちの幸せを志向している現実を直視し、お互いの個性を認め合い長所を伸ばし有機的に補い合ったならば、まちとひとは全体が有機的に結びつき活力みなぎる姿を実現します。私たちはひとの一面だけを観て判断や排除をするのではなく、未来ある若者が自身の特性を活かし希望を持ち生きていけるまちを実現します。
2013年度酒田青年会議所は公益社団法人日本青年会議所復興支援委員会委員長を輩出しました。日本の役員として世界や全国を飛び回り得た知識や経験は酒田青年会議所のそして「地域のたから」であります。私たちはその知識と経験を活かし、地域の未来を担う子どもたちが自らの命を護れる様に継続した防災・減災教育を実施する必要があります。また、被災地では日々新たな課題や変化する問題に懸命なる対応が続いている現状に対し、しっかりと現実と向き合う必要があります。
私たちは、自らの言葉で正確に発信できるように、被災地の状況や風評被害についての現状を自らの耳目で確認します。そして、私たちのまちで想定される災害に対して確実な知識に基づいた自助の心得を、まちの次代を担う子供たちにも浸透させていくために、教育機関や行政と連携して防災・減災教育の運動展開をしてまいります。また、あらゆる災害に対し、自助・共助・公助を意識した先進的な防災都市としてのありかたを、酒田大火からの復興を忘れぬためにも、市民や行政等関係機関の見識を織り交ぜ検討し広く発信していきます。私たちは地域に責任あるリーダーとして、被災地域の現地の状況をしっかりと見つめつつ、確かな知識と行動で愛するまちの未来を護ります。
今、日本の青年が人前で進んで発言できずにリーダーシップが弱体化しています。講演会やセミナーや協議の場で自らの意見を発信せずに、こそこそ陰でものを言うようでは地域に未来はありません。また、より多くの問題解決手法を生み出し、まちの次世代を担う活力がしっかりと成長し蓄えられるように、多くの仲間たちとの出会いや、多くの活力源との協働を実現していく必要があります。まちはひとが創ります。まちの未来に必要な一瞬一瞬のチャンスを決して逃してはなりません。愛するまちに酒田青年会議所が存続し明るい豊かな社会を継続実現していくためにも、会員拡大は全メンバーで必死に取り組まなければなりません。
まちづくりは多くのひとの理解・協力をなくして実現・継続できるものではありません。近年SNSなど個人をつなぐネットワークが発達し、情報発信が迅速かつ広範囲にもたらされるようになりましたが、言葉の定義や個人の持つ特性の理解や目的の共有がなされないことに起因する認識のズレや、本来実現できる最大限の成果が得られずに時間やお金が無駄になることなど、地域にとって大きな損失がおきぬよう「地域のちから」を真に理解し発信する必要があります。
私たちは、運動や活動の目的や成果を正確かつ迅速に伝達できるよう、「地域のちから」のベクトルを同一の方向に向け、その効果が最大化できるような情報共有と情報発信を行っていきます。そして確実なるリーダーシップの強化を図るために、JCの持つ力を最大限に利活用し、継続的な成長を促すセミナーを開催します。また、どのような状況においてもしっかりと目的を達成するために、確かな知識と具体的なまちづくり手法などを外部の教育機関や広域連携を利活用し身につけていきます。さらに、機会あるごとに行政やOB先輩諸兄や関係諸団体やメンバー同志との対話を能動的かつ積極的に行い、そこから得る他人の体験に基づく貴重なノウハウを自分の糧とし、ひとにもまちにも恩恵をもたらすチャンスを決して逃さないように知識集積に努めます。
リーダーの資質向上はまちの成長発展に必ず繋がります。私たちの成長や具体的行動が一日でも遅れたならば、まちの発展も一日遅れるのだという自覚と気概を持ち、妥協せずに取り組むことで必ずやまちに活氣を取り戻します。
1996年に酒田青年会議所の手で立て山鉾が復活を遂げ、2009年には103年の時を越えて立て山鉾巡行が復活しました。しかし、巡行ルート上には依然として電線などがあり、立て山鉾の完全なる巡行が叶わないという現実があります。私たちはこの現状に対し、「地域のたから」である酒田まつりを未来に向けて明確なビジョンとともに導いていく必要があります。
私たちは、活氣あふれる酒田まつりを実現する酒田青年会議所メンバー全ての力が一丸となるように、酒田まつりと山鉾事業の今後のあり方と酒田青年会議所の関わり方について、統一見解である酒田まつり長期構想を策定します。そして、毎年山鉾製作事業を心待ちにできる文化を創造するために、山鉾の歴史を理解・継承しつつ、最も優先的に果たされるべき目的は何かを関係者達との対話から見極め、酒田まつり長期構想に沿った大胆な山鉾事業の転換を行います。さらに、酒田湊の繁栄がもたらした酒田まつりの賑わいと歴史を今一度振り返り、大きな音と大きな笑い声があふれる新たな酒田まつりの価値創造を行います。
私たちは、「地域のたから」である酒田まつりが活氣に満ちあふれ、まちのみんながその目的と時間を共有し、身近なひとから世界中のひとまで皆が歓び笑えるように、楽しみながら協働していきます。
私は、全身全霊を懸けて、全てのひとが輝くまちを実現していきます。
地域に責任あるリーダーとして教養という名の「ひとの心がわかる心」を身につけ、先人たちが切り拓いてきた進取と公益の精神で挑戦を継続していきます。
私たちの行く先には、時間や周囲の人たちの気持ちの調整をしながらも多くの困難や不確実性など、大変なことが多々待ち受けていることでしょう。大きく変わると書く大変な想いは、私たち青年が明るい豊かな社会を実現するための礎として必要不可欠なのです。
そのために私たちひとりひとりが、率先垂範して自らが最後の砦であると愛するまちや愛するひとの未来に責任と矜持を持ち、安穏と現状に留まろうとする自らの弱い心に闘いを挑み続け必ず打ち克ちます!
私たちは全力で恥と汗を掻き、親に甘えず子に先送りせず、矢面に立ちリスクを取ることを誓う。私たち青年がやらずして誰がやるんだ!